アユタヤ 美しき廃墟を彷徨う <トラキチ旅のエッセイ>第30話

アユタヤの歴史遺産は、そのほぼすべてが廃墟といっていい。 おびただしい数にのぼる寺院跡は、どれもがすさまじい破壊のあとであり、収奪の終わったのちに残された荒々しい残骸となる。 アユタヤを破壊したのは、ビルマだった(現ミャンマー)。 1752年のこと。ビルマの地に新たな王朝が生まれた。コンバウン朝という…