だからもう僕は二度とキャバクラへ行かない。

蝉の鳴き声がかすかに聴こえて来るものの、少し肌寒くなってきた初秋の夕方、たまたま早く仕事が終わった僕はNに電話を掛ける。 「早く仕事終わったしスロ行かねぇ?」 「奇遇やな俺もやわ。難波でえぇか」 おkと返事をし、関西圏有数の繁華街で落ち合う。時刻は19時を少し回った所で、よく行くホールへ二人で談笑しなが…