体は勝手に連想する 山本貴光 - 日本経済新聞
やっぱりそうなのか! 青年の自画像を前にして少し興奮した。写実的に描かれた、特に変わったところのない肖像画だ。私は東京国立近代美術館で開催中の「熊谷守一 生きるよろこび」展に足を踏み入れたところだった。守一の絵は前にも見たことがある。絵画というよりはイラストやデザインという言葉が思い浮かぶような、…