歌人 山田航(1) 『ビート・キッズ』 「同い年の他者」を探しに - 日本経済新聞
僕は小説を読んで心の底から感動したことが、生まれてこの方一度もない。短歌や詩や音楽や、なんなら漫才を見て心の底から感動したこともあるのに、それに匹敵するものを小説では一度も感じたことがない。「よくできている」と感心したことはあってもだ。おそらく、ストーリーを感受する能力が極端に欠けているのだと思う…