「ひのえうま」迷信の罪深く 現代史メモランダム第5回1966年 啓発も奏功せず - 日本経済新聞
懸念が現実化したのは1966年夏である。「今年はずいぶん、赤ちゃんが少ない」。そんな驚きを伝える報道が目立ちはじめていた。年初来の出生数の落ち込みが、くっきり浮かび上がりつつあった。原因は「丙午(ひのえうま)」の迷信だと、ほぼ断定できた。60年に1度、この年に生まれる女性の気質をあげつらう根拠なき言い伝え…