世界を手で見る、耳で見る 堀越喜晴著 「目で見ない族」の思い - 日本経済新聞

今年5月、週刊の点字新聞「点字毎日」が創刊100年を迎えた。本書は2011年から8年間、著者が同紙に連載した記事を編んだ随想集だ。病気により2歳半までに両眼を摘出した著者は、自らを「目で見ない族」と呼ぶ。触る、聞く、味わう、嗅ぐ、五感のグラデーションを通して世界はさまざまに「見る」ことができる。「目で見る族…