焼き芋とドーナツ 湯澤規子著 おやつが結ぶ日米の女性史 - 日本経済新聞

焼き芋とドーナツ。ぱくっと頬張れば甘みが広がり、空腹をしばし忘れさせてくれる。それは19世紀から20世紀初頭、海を隔てた日米の女性が工場労働の合間に食べた「おやつ」だった。産業革命期、紡織産業を中心に増大した女工たち。稼いだ金で買ったおやつが「自らの力で生きていることを実感できる喜び」だったのは日米共…