野中郁次郎(7)手本は米企業 - 日本経済新聞

3年間の工場勤務は多くの恵みをもたらした。勤労係の部屋で斜め前の席に座っていたのが、妻の幸子である。入社2年後に結婚した。私が24歳、妻が22歳のときである。結婚前、昼休みに2人仲良く並んで工場内を巡回していたら、係長から「勤労係として示しがつかないのでやめてほしい」と注文がついた。しばらくして妻は工場内…