野村狂言座「鱸包丁」 笑劇を突き抜けた至芸 - 日本経済新聞
声と身体の力で笑劇を突き抜けた91歳の野村万作。狂言「鱸(すずき)包丁」が稀有(けう)の名演である(2日、宝生能楽堂)。昇進祝いに大鯉(おおごい)の調達を依頼された甥(おい)(野村裕基)が、忘れた弁解に訪れる。伯父は「馳走(ちそう)してもてなそう」と言いながら献立のみ語った挙句(あげく)、叱責し追い返…