真の芸術とは〜岡本太郎のピカソ論 若松英輔 言葉のちから - 日本経済新聞

本がうまく読めなくなるときがある。書いてあることは理解も記憶もできる。しかし、深いところに言葉が入ってこない。そんなときは絵を見に行くことにしている。すると読書のための調律が整う。絵画の色彩や構図に心を整えてもらっているような感覚がある。絵画の恩恵に気が付いたのは、四半世紀ほど前のことである。ある…