減薬医としての矜持。

Aさんは施設入所中の方だ。 かかりつけの病院で何かを相談するたびに薬が増え、その都度具合が悪くなっていくという状況に業を煮やした家族が、「ちゃんと診断して、出来れば薬を減らして欲しい」と希望してAさんを僕の所に連れてきた。 前医の診断はパーキンソン病だったが、僕がみる限りAさんは典型的なレビー小体型認知症だった。…