『ピエタ』大島真寿美 追憶、ありえたかもしれない未来、そして人生は続く

2012年の本屋大賞第三位 2011年刊行作品。作者の大島真寿美(おおしまますみ)は1962年生まれ。1992年に「春の手品師」で文學界新人賞を受賞。同年、すばる文学賞最終候補となった『宙の家』がデビュー作。キャリアの長い作家だが、俄然注目を浴びたのが、2012年の第9回本屋大賞で三位を取った本作である。 その後、2014年…