斬新な漸進

胸というよりも息の詰まるような夜が明けた。 元恋人は早起きして始発で去る、というわけでもなく、私と同じタイミングで起きて、朝ご飯代わりのオレンジジュースをしっかり飲み、まるで本当に遊びに来ただけみたいな、何事もなかったかのような顔で帰って行った。「また来るよ」の一言は当然ながら聞けなかった。 そして…