#6 六一七年 春 | 神の仔人の子獣の仔 - 雲晴夏木の小説シリーズ - pixiv

六一七年、春の一節。 この日、商人フェオの音頭取りによって春の祝祭が執り行われた。この年の春の祝祭は、ウィリデ警備兵長のマナズを送り出す会も兼ねていた。 続々と広場に集まるウィリデの民と飾り立てられる中央広場を見て、マナズは「見納めだな」と寂しそうに呟いた。その隣では、十七になっ...