読書(まんがのちから) 山岸凉子さん「日出処の天子」

山岸凉子さんの日出処の天子は永遠の名作。歴史は史実に則ったとして、それが真実なのかはわからない。妄想で成り立ったストーリーの、実はそれこそが真実かも知れない。読み手の感情が動いたことは間違いない事実だし、肉体より魂が優先しているときの作家の筆の勢いこそ面白い。