『イワン・デニーソヴィチの一日』 A・ソルジェニーツィン、木村浩/訳 | 新潮社

1962年の暮、全世界は驚きと感動で、この小説に目をみはった。当時作者は中学校の田舎教師であったが、その文学的完成度はもちろん、ソ連社会の現実をも深く認識させるものであったからである。スターリン暗黒時代の悲惨きわまる強制