「優しい海」2(宵野過去作)

www.sogai.net そこに、やはり少女はまったく同じ場所、まったく同じ格好で座っていた。 「久しぶりね」 顔を向けた少女は、相変わらずの気だるい表情で、夕日の光に目を細めている。 「今日はちょっと、雲、かかっちゃってる」 「でも、これはこれで、きれいね」 少女のひとりごとを拾った彼女は、砂利を蹴りながら少女の…