月の文庫ブログ
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四季は大地を駆け巡る #64 ドワーフ族
目の前に立っている息子を見つめる彼の表情には苦いものが浮かんでいる。おどおどした様子で、威厳など欠片も感じられない。ドワーフの王である彼にとっては表情そのまま、苦々しいものだ。 ドワーフの王は各部族の長の中からもっとも相応しい者が選ばれる。その長たちもまた部族の中からもっとも相応しい者が選ばれる。部…