月の文庫ブログ
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逢魔が時に龍が舞う 第16話 敵味方
尊たちは精霊科学研究所を出て、帰路についた。すっかり日は暮れている。樹海の間を縫うように走る暗い夜道を尊たちが乗った装甲車は進んでいた。 車内の雰囲気は複雑だ。尊は珍しく顔に笑みを浮かべている。妹の桜に会えた嬉しさがまだ残っているのだ。 そんな尊を複雑な表情で見ているのは葛城陸将補。精霊科学研究所で…