月の文庫ブログ
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古龍の加護 第9話 ある日の出来事
この辺りでは一際大きな木。その大木の根元近くにある盛り上がった土、三つのそれにそれぞれ剣が突き立てられている。墓標代わりだ。 裏切った三人の騎士たちの墓の前で、じっと佇んでいるクロード。夜も明けて出発の時。最後の別れを惜しんでいるのだ。 「……置いていくぞ」 そのクロードに声をかけるディーノ。ディーノに…