竜血の玉座 第56話 異なる筋書き

出撃する軍はすでに全て王都を発ち、あとは経過報告を待つだけ。結果が出るのはまだまだ先のことだ。ユーリウス王に焦りはない。不安もかなり薄れている。ヴェストフックス公国が援軍を送って来た。その数およそ一万。常備軍であれば、ほぼ全軍。そうでなくても王国軍主力のディートハルト率いる一万と合流すれば、二万。…