災厄の神の落し子 第102話 加害者と被害者

皇城の後宮にあるルイミラ妃の私室エリアは他の妃とその家族のそれとは離れた場所にある。意図してのことだ。地方の大きくもない街の宿屋の娘であったルイミラが皇帝の妃となるのには、かなりの抵抗があった。皇帝はその反対の声を黙殺し、強引に第三妃としたのだが、無言の抗議として後宮の端のエリアがルイミラに割り当…