月の文庫ブログ
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災厄の神の落し子 第110話 欠けているピース
帝都第三層、歓楽街から二区画ほど外れたこの場所まで来ると、夜のこの時間でも人通りはない。遊ぶ店がないのだ。わざわざ訪れようとする人はいない。このエリアで暮らしている人たちも、すでに自宅でくつろいでいる時間だ。 人気のない通りを歩いているリル。さらに角を曲がって、表通りから脇道に逸れる。少し進んで、ま…