月の文庫ブログ
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奪うだけの世界など壊れてしまえば良い 第15話 想いの向き先
婚約者というものの、ウィリアム王子殿下とはそれほど親しいわけではない。幼い頃から知ってはいた。でもウィリアム殿下と年が近いのは私だけでなく、兄のパトリオットとアントン、イーサンもいる。私だけが女性だった。私以外の四人が遊んでいるのを少し離れた場所で見ている。それが幼い頃の思い出だ。 だからウィリアム…