奪うだけの世界など壊れてしまえば良い 第39話 これもまた不運

ウィリアム第二王子が自ら署名した通達が届いた。地方の小領主である私のところにだ。ウィリアム第二王子と言えば、王位継承権は二番目でありながら、次期国王と目されている御方。勇者になることが約束された加護を持つ御方だ。 そのような方からどうして私のところに通達が届いたのか。心当たりはまったくない。何か問題…