わたし と 私 〜「むらさきのスカートの女」今村夏子

優れて斬新な世界をかたちにして、わたしたちに見せてくれるのは、この20年ほど圧倒的に女性作家が多いと思います。なぜなのかと、最新の芥川賞受賞作である「むらさきのスカートの女」(今村夏子、朝日新聞出版)を読んで考えてしまいました。 むらさきのスカートの女は週に1回くらい、商店街のパン屋でクリームパンを買…