現代的で古典的 心に届く恋愛悲劇 〜「マチネの終わりに」平野啓一郎

映画も公開される恋愛小説のロングセラー。野暮な批評なんて、どーでもいい雰囲気なのが「マチネの終わりに」(平野啓一郎、文春文庫)です。そもそも優れた恋愛小説ほど、読んで楽しめばいいのであって、その先は何も必要ないのかも。だから、終わり。 という思いに、させられた作品でした。同時に、読みながら作家として…