猫の話をしようか
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【掌編|三毛猫がいた】その廃屋で目撃したものは ~タロウの怪談(後編)~
文:奥村來未 私に問いかけられたタロウは、恥ずかしかったのだろうか?それとも、鬱陶しかったのか?クルッと背を向けると、私を無視して三毛猫とイチャつきだした。「そうかあ。タロウは彼女に会いたくて飛び出したんだな」 これ以上薄暗い部屋に留まるのが怖かった私は、「きっといつもみたいに、気が済めば帰ってくる…