【犬がつなぐ縁?】もういちど ~2人の出会いについて~【掌編小説】

文:高栖匡躬 川面に反射する朝日がきらきらと眩しくて、わたしはちょっとだけ目を細めた。 蛇行している鶴見川《つるみがわ》の土手沿いの道。その先には、近代的なガラス張りの高層ビルが幾つもそびえている。その四角い建物を見ると、なんとなくため息をついてしまう、わたし…… 最近なんだか、疲れちゃったんだよね。色…