葛城酒造〜奈良500年の魂酒、百楽門に宿る、御所の清冽なる一滴

御所の町を歩くと、格子戸と白壁の家並みの中に、ひっそりと杉玉が揺れているのが見えてくる。葛城酒造。金剛山の伏流水を仕込み水とし、百年以上この地で酒を醸してきた蔵である。 もともとは大宇陀町で元禄年間に生まれた久保本家の分家として、明治20年に御所に根を下ろした。奈良の酒蔵は、こうした分家による世襲制は…