額田女王『熟田津に 船乗りせむと月待てば 潮もかなひぬ 今は漕ぎ出でな』〜月が昇る、潮が満ちる、歴史が動き出す

熟田津に 船乗りせむと 月待てば 潮もかなひぬ 今は漕ぎ出でな この歌は、額田女王が、伊予の熟田津で船出の時を迎えた高揚を詠んだ一首である。 夜の海へ向かう緊張と、旅立ちの決意が、短い言葉の中に力強く込められている。 現代訳 原文:熟田津尒 船乗世武登 月待者 潮毛可奈比沼 今者許藝乞菜 熟田津(にきたつ)で船…