さだまさし『修二会』〜奈良の夜を焦がす結ばれぬ想い、松明の火は罪も恋も焼き尽くす

奈良を歌った曲は数あれど、ここまで深く、ここまで痛切に、東大寺二月堂の修二会を“恋”と“祈り”と“罪”の物語として結晶させた歌は他にない。 さだまさしは、風景をなぞるだけの作家ではない。場所の奥に沈んでいる時間、信仰、人の業まで掘り当ててしまう。 『修二会』で歌われるのは、単なる東大寺のおたいまつではない…