大和ふるさと手帖〜奈良だより
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櫻の井〜「桜井」の名を生んだ泉、花びらが落ちた瞬間、歴史が動いた
桜井駅から南へ歩き、若櫻(わかさ)神社の石段をいくつか数えたあたりで、ふいに視界の端をかすめるものがある。 背の低い、控えめな四角い囲い。そしてその中心に、竹を編んだ蓋。落ち葉が誰かの忘れた手紙のように散らばっていて、風が吹くたびに少しだけ色を変える。 それが「櫻の井」だ。 井戸は声を出さない。そこに…