油長酒造〜風の通り道で、里山の風を醸す御所の酒蔵

御所の町を歩いていると、不意に視界に入ってくる景色がある。黒々とした格子、長い歳月を経た木の扉、そして頭上に吊られた大ぶりの杉玉。酒の気配を告げるその軒先には、緑の樽が積まれる。 近くの石の槽からは金剛山系の伏流水が静かに音を立てている。油長酒造。その姿は、江戸時代の町並みに今も息づく「御所まち」に…