優しい嘘は物語に似て-『架空の犬と嘘をつく猫』感想

寺地はるなさんの『架空の犬と嘘をつく猫』を読み終えた。どうしようもない現実も、ままならぬ人のサガも描かれているのだけれど物語の基本ベースは優しい、暖かい。世界への肯定が感じられる物語。とにかくボヘボヘと泣かされてしまった。 物語のあらすじ 主人公は一風変わった家庭で育った男の子、山吹。山吹の家には夢…