「戦時国債」の苦い記憶 風見鶏 - 日本経済新聞

岐阜県下呂市に住む田口篤志さん(77)は2年前の春、自宅の倉から戦時国債を2枚見つけた。「支那事変(日中戦争)国債」の印鑑が押され、額面は100円と25円だった。伯父の嘉一さんが買った国債だった。その後中国へ向かった嘉一さんは25歳の若さで戦死した。田口さんは「裕福でない家庭で国債なんてよく買ったもんだ。押し…